《天国の入口でゲームをする》

 

  ある人が死んで魂が天国の入口に到着しました。  当然のことですが入口でペテロ

さんが出迎えました。  (訳者注:マタイ伝1619節を参照のこと)

  ペテロが到着したばかりの魂に告げました。

『これから先に進むには百ポイント稼がないと入れません。  生前あなたがどのよう

なことをして来たのか申告してください。  稼いだポイントによって決まります。

全部で百ポイントになったら天国に入れますから…』

 

  『ハイわかりました。  私は同じ妻と五十年連れ添って浮気はしませんでした』

ペテロが答えました。  『そりゃすばらしい。  三ポイントあげましょう』

『えっ?  たったの三ポイント?』  『ハイ、そのとうり』

 

  『私はあっちこっちの教会を渡り歩くようなことはしなかったし、一つの教会だけ

に出席していたし、気が向いたら出席したり休んだりもしなかったし、十分の一献金

も欠かさずしてたんですが…』  『そうでしたか。  一ポイント差し上げましょう』

  『一ポイントだけ?』  『エエ、それでいいんじゃありませんか?』

 

  『それにね、私は毎日お祈りすることを忘れませんでしたよ。  毎日欠かさず聖書

を読みましたし…もう何冊も聖書がボロボロになるまで読みましたよ。  日曜学校の

担当もしました』  『そうですか。  それじゃもう一ポイントあげましょう』

『エッ?  たったの一ポイントだけですか?』

 

  『そうですよ、一ポイントだけです。  そんなこと天国じゃ自慢になりませんよ。

『だってそんなことはね、クリスチャンならあたりまえのことでしょうが…  なにも

自慢するようなことじゃないでしょうが?』  『他に何をしましたか?』

 

  町のボランティアー活動にも参加していたし、ホームレスの世話もしたし…』

          『そうですか、それじゃおまけに二ポイントあげましょう』

 

  『ウヘェ…。  この調子じゃいくらやったって天国に入れて貰えないなぁっ!

神さまにお恵みを頂かなきゃ、こりゃとうてい駄目だわっ!』と魂は嘆きました。

 

  その瞬間です。

『ピンポ~ン!  やりましたね!  どうぞお入り下さい』とペテロが言いました。

 

  私たちは、錆びついてしまったり、はがれてしまった問題を、接着剤や被覆テープ

や潤滑剤で処理しようとしますが、なかなか修復できないで困っています。  しかし

神さまは二、三本の釘だけですべての問題を解決されたのです。  十字架の上で…