第 3 回
講 演 後
の 質 疑
応 答
質問1号: 復帰運動は最初、長老教会派の人々によって、あまり煩わしい
ことを言わないでやりましょう…と、自然発生的に始められたものであります
が、現在の我々がこの運動をして行こうと言う時に、他教派の人々との交わり
について何かご提案がおありでしょうか。
その返答: とてもむつかしいご質問ですので、ここでは少しだけ意見を加
えておきましょう。
私たちが理解している真理を妥協すべきでないという懸念が存在する一方、
私たちにも成長して行かなければならない数多くの弱点もあるという面もあり
ます。
私たちの態度は、あたかも私たちだけが真理を独占していて他の人々は持っ
ていないとの姿勢で彼等の上にのしかかって押えて行くというものであっては
ならないと思います。
この謙虚な態度は、私たちの運動の初期の指導者の多くを特徴づけていたも
のだったと信じています。特にキャンベルやストーンにおいてそうでした。
キャンベルは、多くの異なったクリスチャンの群れの中に、偽りのない、
心からの信者が拡散して存在していたことを決して否定していませんでした。
しかし、そうだからと言って、キャンベルに彼の召命、確信がなかったとい
うわけではありません。真実、真理を探究し、出来るかぎりそれに服従すると
いう姿勢でした。
キャンベルは、人々がいろいろな宗派的構造から出て来て一つとなることを
呼びかけていました。彼はそれらの人々の多くがクリスチャンであることを
否定しませんでしたが、宗派的教会から出て来るように呼びかけました。
この点で、私たちはキャンベル兄から学ぶべき多くの点があると信じます。
発言2号: このような講義をお聞きした後で、また、質問者への回答を
伺ったので、つけ加えたい点があります。
すなわち、私たちの悪い伝統とは、復帰運動に対する浅い理解が悪い伝統の
一つではないかと思います。私たちに与えられている素晴らしい伝統というも
のを見直し、高く掲げるべき理想を追い続ける必要があると感じました。
また、キリストの教会には、学問的なものが伴っていないのではないかという
偏見のような伝統があると思います。これも私たちが見直す必要があると感じ
ました。若輩者の意見をお聞き下さって感謝いたします。
発言3号: 講演を拝聴し感銘を受けました。
聖書解釈の問題についてですが、アレン教授がおっしゃったように私たちは
真っ白な心で聖書を読んでいないのではないかと思います。
日本では他宗派教会の影響、ローマ・カトリック教会とか日本基督教団など
の影響を深く受けているという事情もあるかと思います。
そのために、真っ白い心で聖書を読んでいないので、いろいろな聖書解釈上
の問題が私たちの間に存在しているのではないかと講演を伺いながら感じまし
た。
そういうものに惑わされないで伝道者自身がもっと聖書を白い心で毎日一生
懸命に読む、そしてそれを他の人々に真っ白い心で伝える勤めに私たち自身が
これから更に励まなければならない…と感じました。